「二日酔い」と聞くとあまりいいイメージはありませんよね。
二日酔いになると体や心に様々な悪影響を及ぼすことはご存知の方も多いのではないでしょうか。
しかし、二日酔いで“うつ”になるという可能性があるという事実をご存知の方は少ないと思います。
今回は、二日酔いによって引き起るうつについてお話をしていきます。
うつになる原因のセロトニンとは

皆さん、「セロトニン」という言葉を聞いたことはありますか?
セロトニンは脳内で働く神経伝達物質のひとつです。感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わりがあります。
セロトニンが不足してしまうと心のバランスが崩れてしまい、ストレス障害やうつ、睡眠障害の原因にもなり得ます。
主なセロトニンの動きは下記の5つあります。
①クールな覚醒
②交感神経を適度に興奮させる
③心のバランスを保つ
④良い姿勢の維持
⑤痛み感覚の抑制
セロトニン働きは主に精神安定やストレス対策として有益になるものが多く、人間が生きていく上では欠かせないものです。
そのセロトニン不足することによってうつ病が引き起ってしまうのです。
二日酔いがうつの原因となるワケ

二日酔いになるほどのたくさんのお酒を飲んでいる最中って本当に楽しいものですよね。
普段大人しくて口数は少ないのに、お酒を飲んでいるときだけはいっぱいしゃべるって人は誰の周りにも一人はいるのではないでしょうか。
実はこの状態というのは、脳が酔っている状態なのです。
脳に異物が入ってしまわないように、脳には「脳―血液関門」という脂肪の分厚い膜があります。
しかし、アルコールは脂肪に溶けるため、この膜をすり抜け脳に入り込むのです。入り込んだアルコールはセロトニンになりすまして神経系を興奮させます。
楽しい時に分泌するセロトニンにあたかも成りすましているため、お酒を飲んでいる時は楽しい状態が続くということになります。
しかし、本当のセロトニンは飲酒中は減少しているのです。
アルコールを分解するときにはナイアシンが消費されます。このナイアシンというものはセロトニンの原料であるトリプトファンから合成される物質です。
ナイアシンが消費されることによって、トリプトファンが減少し、その結果セロトニンの原料が不足するため、セロトニンが作ることができなくなります。
お酒を飲んで脳が酔っている状態から、その酔いがさめた時にはセロトニンが不足しているため、その急激な差によって「急性鬱病」という状態に陥ります。
さらにセロトニン以外にも考えられる理由があります。
アルコールが分解されるときにはマグネシウムが消費されます。マグネシウムが不足することによって体内から尿へカリウムが促進されます。さらに、飲酒の量も増えるため、大量のカリウムが排出されることとなります。カリウムの不足によって、神経細胞内のカリウムも不足し、神経伝達がスムーズに行われなくなってしまった結果、精神的に不安定となります。
また、アルコールの分解で働く肝臓は、飲酒中は全力でアルコールの分解を始めます。肝臓の重要な働きであグリコーゲンの生産が全く行われなくなることによって肝臓に蓄えられているグリコーゲンは8時間ほどでなくなってしまいます。
そしてグリコーゲンがなくなると体の細胞のエネルギー源がなくなってしまうため、身体が疲労しすることで、精神的の活力がなくなってしまう可能性が考えらえれます。
こういった様々な原因が重なって二日酔いの時に精神がうつ状態となってしまうのです。
二日酔いでうつにならないためには

二日酔いでうつ状態になってしまわないためには、二日酔いを防止することが最善の方法です。
「今日はお酒をたくさん飲みたいけど、二日酔いになりたくない!」というときに使える方法をご紹介します。
アミノ酸を摂取する
アルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。
そのアセトアルデヒドが二日酔いの時に起こる辛い症状の原因となるため、アセトアルデヒドを完全に分解してしまうことが二日酔い対策となります。
アセトアルデヒドの分解にはアミノ酸が必要となるため、アミノ酸をできるだけたくさん摂取しましょう。
食べ物でたくさん摂取するのはなかなか難しいという場合は、サプリを利用してみることがオススメです。
お酒をゆっくり飲む
お酒を一気に飲んでしまうと血中のアルコール濃度が一気に上がり、アルコールの分解が追い付かず二日酔いの原因となってしまいます。
同じ量のお酒を飲むにしても、できるだけゆっくり飲むことを心掛けると二日酔いを予防できます。
お酒と一緒に水を飲む
アルコールには利尿作用があるため、お酒で水分を取っていたとしてもどんどんと水分は体内から出ていってしまいます。その結果、脱水症状を引き起こしてしまい、吐き気や頭痛などを起こしてしまいます。
お酒の種類によって必要な水分の量は変わってきますが、アルコール度数が強いお酒程たくさん水分を取るようにしましょう。
できるだけ高いお酒を飲む
安いお酒ほど不純物が多く含まれており、その不純物が悪酔いを引き起こしてしまいます。
高いお酒は不純物を取り除く手間が掛かっているため、必然的に値段が高くなってしまいます。
不純物が少ない高いお酒を選ぶことで、二日酔いがしにくくなります。
二日酔いドリンクを飲む
二日酔いドリンクは、二日酔い防止のために作られているため、二日酔い防止にはとっても最適です。
特にお酒を飲む前に二日酔いドリンクを飲んでおくと、高い効果が得られるのでオススメです。
しかし、お酒を飲んだ後でも効果は発揮しますので、飲みすぎたなと感じたら二日酔いドリンクを飲んでみて下さい。
二日酔いドリンクは、二日酔い対策として主流になっているため、たくさんのメーカーから様々な種類が発売されています。
自分に合った二日酔いドリンクを選びたいという方はこちらのページが参考になりますので、是非ご覧ください!
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